雨水桝繁殖由来の蚊の媒介による感染症拡散のない街づくり


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『雨水桝繁殖由来の蚊の媒介による感染症拡散のない街づくり』

メンバー構成
一般社団法人産学技術協会

技術顧問
中央大学 理工学部都市環境学科 山田正教授 
長崎大学熱帯医学研究所病害動物学分野 砂原俊彦助教
足利大学 工学部創生工学科 長尾昌朋教授


課題:雨水桝が感染症媒介生物の養殖場所に成っている

 
 東京オリンピックの開催、観光立国化と外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、訪日外国人の増加は今後も続き、外来ウイルスが入り易い社会環境が進んでいます。 また、地球温暖化に伴うヒトスジシマカの生息域の北上と、東京を起点とした移動手段の高速化で蚊媒介感染症の急速な拡散条件が揃っている事は、2014年の代々木公園から始まったデング熱の拡散で明らかに成り、日々加速しているのが現状です。
 東京都の蚊サーベイランスを時系列で分析すると、都内の蚊の70%が23区内で繁殖しており、しかも媒介ウイルス種の多いヒトスジシマカの割合が70%を超えていると読み取ることができます。 2014年の代々木公園で確認されたデング熱が概ね3週間で全国に拡散した事実と照らし合わせると、納得できる環境が整っていたことが示されていました。今まで活かされなかったがこのデータをもとに東京都の23区内の蚊の繁殖地を無くす対策を行えば短期間広域拡散を予防できることに成りそうです。
 蚊サーベイランスデータからは特に感染症の媒介が強いヒトスジシマカの成虫は右肩上がりで増殖し続けていますので現状の対策には根本的な問題があると言えます。
 その理由としては予算が無いと薬剤投入間隔を用法通り行っていない事と、薬害不安から使用量を減らしていた、又雨水の利用の為に設置された地下貯水槽へ薬剤の流入、堆積の懸念から利用を控えた、管理体制上無理等から、薬剤の使用量が用法量に著しく足りないことから効果が出ず、蚊の繁殖をコントロールすることが不可能であったと見る見方があります。又一方では蚊の成虫が増殖している要因としては、蚊の薬剤に対する抵抗性が高くなったとも考えられます。
 今のまま何も予防対策を行わなければ、何時感染症が全国に拡散してもおかしくない状況が維持されていると言うよりも加速していると考えるべきでしょう。
  特にジカウイルスは問題で症状が軽いため、感染者が気付かず拡散される可能性が高い厄介なウイルスです。しかも、ジカウイルスが妊婦への感染が確認されると、生まれてくる子供が小頭症発症のリスクがあること、ギラン・バレー症候群の発症となる可能性が有ることからその後の人生が大きく変わる可能性があると言えます。更に驚くべきことに男性から女性への性感染も報告されていますので、ジカウイルスの拡散地域に行かれた方は6カ月くらいは性行為を自粛する
注意喚起が関係省庁から出されています。
 このためジカウイルスの拡散が確認されれば、大きな社会問題が起きることは明白であり注意がなされます。しかし症状が軽く風邪と思いこみ、感染者が自覚の無いまま拡散させることも予想されますので、感染拡散を減らす為には媒介させるヒトスジシマカの成虫の個体数を減らすことが一番で、それには繁殖に適した雨水桝を中心に物理的に繁殖が出来ない雨水桝の極細分別集水化での予防を官民一体と成って行う必要が有る。


課題:ゴミの流入を許しゴミ移動インフラと成っている

 
 ゴミの堆積で起る排水勾配の不良化、更なる堆積で排水断面の確保不能、それらの堆積物が大雨で一気に下水道え流れ出し浄化施設に負担を掛けることが敷地内の雨水の集排水路管理の大きな課題の一つです。
  2014年にデング熱の感染源として雨水の集排水路を含め対策を講じてきた筈の代々木公園ですら2019年の調査で雨水の集排水路内の無計画な管理のために雨排水路内が堆積物で塞がり雑草のプランター状態に成り排水断面0%の状態が数か所確認されました。一部は大雨で下水道に流れる為今まで問題が無い等管理担当者から回答を聞きましたが、東京オリンピックのトライアスロン会場の水質が悪いことに繋がっているので都職員の連携した管理の必要性を改めて感じました。
 本来なら敷地内の雨排水路は施設内の雨水の管理上重要な意味を持ち排水断面を設計しているにもかかわらず維持管理能力不足?と言うよりも雨排水路にはゴミが入るものとして管理水準を勝手に引き下げている傾向があります。しかし現状の雨水の集排水路の設計ではそう考えることも理解できることから誰もが指摘せず全てを合流式の下水道に負担させてきました。その結果?または一因ではありますが下水道処理施設の能力を超え、せっか綺麗に成った東京湾の水質を又悪くしています。一時的な対策でオリンピックのトライアスロン会場は乗り切れるでしょうが、このチャンスに浄化施設への負担と成る様なゴミを下水道に入れない方向に進めるべきだと思います。又、トータルコストを考えても下水道内の危険な場所で、しかも水分の多い汚泥を処理するよりも、敷地上で乾いたゴミを処理した方が安全かつ低コストにゴミが処理できることは確実で税金の無駄使いを抑えることにもなります。 この課題も蚊の繁殖場所を無くす集水口の極細分別集水化で同時に解決できます

 二つの課題の同時解決は雨水以外のゴミや生物の出入りを許すな!
極細分別集水化が最適です。
 雨水利用の低コスト化
・安定集水
・堆積ゴミ処理不要
・薬剤混入の無い貯水
 
 本事業が進むことで達成できる効果
 雨水の集排水路の極細分別集水化  雨排水路がゴミ移動インフラからの脱却
 雨水の集排水路内の堆積物が無くなる  下水道内のゴミ処理費が軽減できる
 雨水貯留槽内へゴミの流入無し  雨水の集水の安定と経費節減
 雨水桝に蚊が住めなくなる  薬剤投入が不要になる
 蚊の繁殖数が減る  蚊媒介感染症拡散確率が減る
 都民ウオッチアプリの普及  利用マナーの改善
  雨水桝由来の蚊媒介感染症拡散のない街へ、 公共排水路に負担を掛けない街へ
 
 
 極細分別集水化の種類
分別集水マット 
雨水桝用   U字溝用  軒樋用
     
分別集水マット技術と効果の検証  
国土交通省 NETIS
登録No. KT-160137-A
東京都技術登録
登録番号1701005
衛生動物学会
衛生動物第70巻3号
   雨水桝への蚊絶滅マット(分別集水マット)の設置が蚊の個体群に与える影響
長崎大学熱帯医学研究所病害動物学分野  砂原俊彦
  雨水桝繁殖由来の蚊の媒介による感染症拡散のない街づくりで、公園とともに霊園内の蚊の問題を解決すべきとのことでお墓の花立の物理的対策も考慮した。
雨水桝の極細分別集水化で可能になるバラスト水の雨水化  
概要リンク  


このホームページの内容に関するお問い合わせ 一般社団法人 産学技術協会
e-mail : info●sangaku.org (●を@に変更してご送信ください)